皆さんは、「ライン」と聞いて何を思い浮かべますか?線、列、行、輪郭線など、辞典を調べても様々な意味が出てきます。しかし、おそらくこの記事を見ている皆さんは、通信アプリの「LINE」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。日本にはおよそ8600万人のユーザーがおり、日々サービスが進化しているため、とても便利になっています。ところで最近、特に3月に入り、この「LINE」という単語をニュースでよく聞くという方も多いのではないでしょうか。
3月に入り、ニュースでLINEという言葉が出てきたのは、1日の「LINEとヤフーの経営統合」というニュースからではないでしょうか。その数日後には、東京オリンピックの開閉会式を指揮していた佐々木宏氏が女性タレントを侮辱したという記事が週刊誌に報道され、辞任まで至りましたが、これもグループLINE上での佐々木氏の投稿が原因だったとされています。これに関しては、どこからトーク内容が外部に流れたのか、と疑問を抱く意見も一部ありました。
しかし、そのLINEで、私たちが登録している個人情報が、中国の関連会社から閲覧可能な状態にあり、その技術者が利用者の個人情報にアクセスしていたことが分かったのです。現在のところ、不正に利用されたという報告はないようですが、LINEを使用している政府機関や自治体では、利用を停止するなど、対応に追われており、影響は大きいと考えられます。すでに海外からのアクセスを遮断したそうですが、影響の大きさを考えると、信頼を回復させるには時間がかかりそうです。
今回のLINEによる個人情報の問題で、改めて個人情報のリスク管理について考える機会になったのではないでしょうか。あらゆるものがデジタル化になり、さらに、コロナ過により、テレワークやキャッシュレス化も進むうえで、デジタル上での個人情報の管理は一層大事になってくると思います。個人においても、安易に個人情報を他人に渡さないことが大事です。
企業は顧客からの信頼の上で成り立っています。信頼があるからこそ、我々は安心して個人情報を登録するのではないでしょうか。我々の生きる社会には、個人情報の流失だけではなく、様々なリスクが存在します。リスク管理を一つでも怠れば、後々信頼を失うきっかけにもなりかねません。「備えあれば患いなし」という言葉があるように、企業、そして我々も、リスクについて考え、それにしっかり備えることが大事になってきています。
筆・副委員長 久々江(都4)
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